今回の記事では、マスクド・ピカチュウのFPの技の性質についての知識を前提として、実際にフィールドフェイズ(FP)を取るために、どうしたらよいかについて解説していきます。
FPを取ることによるメリットを簡単におさらいしておくと
- 共鳴ゲージが溜まる
- (相手にFPを取られていないので)相手の共鳴ゲージが溜まりにくくなる
- DPを有利な状況から始められる
といったものがありました。
これから、マスクド・ピカチュウがFPを取るパターンを一通り見ていく予定です。かなり長い記事になるかもしれませんが、それがマスクド・ピカチュウのFPの選択肢の多さを物語っています。
全てのポケモンの技に対して、どう対策をすればよいかについて語ると時間がかかりすぎるので、応用が効くように何を考えて技を選択するかという点についても書いておきます。
かげぶんしん
マスクド・ピカチュウのFPといえば、〈かげぶんしん〉でしょう。ただ、一言に〈かげぶんしん〉からFPを取ると言っても、使い方には色々あります。マスクド・ピカチュウを使ったことがある方なら分かるかもしれませんが、〈かげぶんしん〉で相手の弾を透かした後に〈でんこうせっか〉で突進しても、確定していなくてブロック攻撃で切り返される場合が多いです。
そこで大事になってくるのが「見てから〈かげぶんしん〉をしてから〈でんこうせっか〉が確定する弾」と「〈かげぶんしん〉を置いておいた結果、弾を見てから〈でんこうせっか〉が確定する弾」を把握することです。
具体例:対リザードン
リザードンの溜めジャンプシュートは、見てから〈かげぶんしん〉からの〈でんこうせっか〉で確定を取れる技のひとつです。リザードンがジャンプシュートを溜めて、発射されたのを見てから〈かげぶんしん〉をすれば、相手の着地に〈でんこうせっか〉が確定します。
しかし、相手がジャンプシュートを溜めなかった場合、発射されたのを見てから〈かげぶんしん〉をしても間に合いません。こういったジャンプシュートを咎めるために、相手が飛んだ時点で〈かげぶんしん〉を置いておいて、相手が弾を打ったのを確認してから派生するということが必要になっていきます。
また、〈でんこうせっか〉が確定しているか怪しい場合に、派生せずにシュート派生やホミ格キャンセルガード派生で様子を見るということも重要になってきます。相手がブロックを置いていた場合に、シュート攻撃の〈ほうでん〉への派生が確定する場合もあります。
見てから〈でんこうせっか〉が確定する技の例
- ルカリオ:はどうだん、サイドシュート(見えるなら)
- カイリキー:ジャンプシュート
- ミュウツー:サイコカッター
〈かげぶんしん〉を置いておいた場合に、〈でんこうせっか〉が確定する技:たくさん
これに関しては数が多いので、各自で調べてみてください。基本的に撃っている最中に横に動かない弾は、〈かげぶんしん〉を置いておくことで見てから〈でんこうせっか〉で確定を取れます。
ほうでん
〈ほうでん〉の使い方は主に2つあります。ひとつが相手の隙の大きい技を読んだ場合に、遠くから撃つ場合、もうひとつが強度勝ちを狙って、相手が弾を打つタイミングで使う場合です。相手の弾を見てから〈ほうでん〉をしても、発生で勝てない場合が多いので、相手の癖を読んで先に出しておきます。
技の隙を狙うケース
- カイリキーの〈ビルドアップ〉
- ハッサムの〈つるぎのまい〉
〈ほうでん〉で強度勝ちを狙うケース
- サーナイトのシュート攻撃 – シュート→〈めいそう〉に対して刺さる
- ミュウツー、ダークミュウツーのシュート攻撃
- バシャーモの〈ねっぷう〉
- ゲンガーのシュート攻撃 – ゲンガーのシュート攻撃が弾と相殺しない性質を利用する
フロントシュート
フロントシュートの使い方についても、いくつかあります。「当たるだろう」という勘をもとにぱなすパターン、相手の技を見てから下段無敵を使って当てるパターン、相手の着地に合わせるパターンといったところです。
この中で便利そうなのは確定を取るパターンですが、思いつく限りではエンペルトのサイドシュートを見た場合以外にはありません。
相手の着地に合わせるパターンですが、基本的にFPで軽々しく飛んでくるキャラクターは、着地を誤魔化す手段を持っている場合が多いため、着地などに確定を狙うのは難しいです。よって、ほぼ全てのフロントシュートは「当たるだろう」フロントシュートです。ただし、相手の心理状況 ー 攻めたいのか守りたいのか、差し込みを狙っているのか差し込みを警戒しているのか、こちらの迂闊な行動を待っているのか ー といったことに思いを馳せて使います。基本的に意識していなければガードできない技なので、相手が警戒していなければ当たるかもしれません。
その他
大体の場合はじゃんけんです。
ブロック
発生は優秀ですが、横入れホーミング格闘とジャンプに弱い点には注意しましょう。上級者は最大溜めをガードしてくれません。
結局はじゃんけんと言えばそこまでですが、カイリキーやミュウツー系統のホーミング格闘に対しては「ホミキャン」などのテクニックも通用せず、ガードしてからの展開も格段良いというわけではないので、ブロックで咎めておく必要があります。
シュートからの二択
密着のシュート攻撃から〈ほうでん〉への派生とシュート攻撃から〈エレキネット〉への派生は弾消しや上段無敵の打撃技を持たない相手には確定で二択になります(ホミ格ファジーができない)。この二択頼りすぎるていると、安定して勝つことはほぼ無理なので、たまに使うくらいにとどめましょう。
ホーミング格闘
ホーミング格闘は試合を動かすのに使えます。シュートからの二択と違って、最大溜めをすれば、相手が飛びなどで避けない限り、確実にDPへ移行するので、「時間が少ないけど、体力が不利」といった場合に使えます。もちろん、相手に意図が読まれては最大溜めに対して暴れてくるので、相手の読み合いのレベルも考慮して択をかけましょう。
横入れホーミング格闘は相手の弾を避けながら攻撃できる場合があるので、立ち回りの一つとして使ってみましょう。例えば、マニューラの低空ジャンプシュートに対しては横入れホーミング格闘で勝てる場合があります。
おわりに
色々書いてきましたが、何かを見てから確実にFPを取れるというケースは殆どありません。相手の癖を読んで〈ほうでん〉を撃ったり、相手の弾を読んで〈かげぶんしん〉を置いておいたりといったことが重要になってきます。相手がFPでやりたいことを読めていれば、こういった置き技などからFPを取ることができます。
逆に、様子見だけをしてくるような相手に対しては、咎められにくい弾を打ちつつ、共鳴石を拾って一方的に共鳴ゲージを溜めていったり、近づいて二択をかけたりする必要があります。また、咎めにくい横移動などに対しては、バックシュートやサイドシュートで嫌がらせをする必要が出てきます。
相手のやりたいことを見抜いて、それに対して刺さる動きを先んじてやっておくというのが、マスクド・ピカチュウの強いFPの動きだと言えます。